新しい毎日。

気づけば5月最終日。この前まで植えたばかりの稲穂の苗も大きくなってきて。水面が見えにくくなってきてて。時が経つのが早いですね。

5月はあまり記憶がないくらいに過ぎていって。4月中旬から出張やらなんやらで、バタバタのままGWを迎えて、明けたと思ったら3年ぶりの海外出張でした。ヨーロッパってこんなに遠かったっけ???と機内で何度も思いましたよ。そして、到着したらバタバタと取材撮影が進み、あっという間に移動日になって。時間が経つのがこんなに早いと思ったのは、年齢のせいでしょうかね?今回も内容の濃いギュギュギュッと詰まった時間でした。

行きの機内でダウンロードしていったTHIS IS USのシーズン4を見て、両サイドは知らない人の中、号泣し。帰りはなぜかUSBから給電できず、スマホが使えなかったので、機内のエンタメでブラッド・ピットの出演作を2本見て。ブラピ、かっこいいなぁ。なんて、相変わらずのミーハーでした。

人生7回目?のイタリアは、ボローニャ界隈を中心に。クライアントさんの提携カンティーナ(ワイナリー)への仕入れツアーに同行させていただきました。これで、ほぼ、イタリアの提携先にお邪魔させていただいた感じかな。行ったことがないのはあと1箇所かな?お酒が弱い私は、ただひたすら、写真を。それぞれのカンティーナの個性ある様々なワインは、作り手の人柄、笑顔、が現れているなぁと。ワインの貯蔵場所の様子やオリジナルのラベルを見るだけでもとても楽しく、その土地土地で、畑に吹く風や日差しも様々。街を歩けば、その場所の日々の生活を感じることができて、改めて、どこにいても人の営みがあるなと。ローマやナポリのような大きな街が、日本でいうところの東京、大阪のような都会ならば、今回伺ったボローニャ界隈のルッシやモデナは、どこか懐かしい、片田舎な雰囲気があって、私はとても好きな場所でした。今回のメインイベントは、クライアントさんが12年前に仕込んだ伝統的バルサミコ酢の取材。その伝統的バルサミコ酢は、モデナ(みなさんご存知フェラーリの聖地)で、専門の鑑定士の認定を受けたものしか名乗ることができないんですよ。その認定を受け、ボトリング、ラベリングの作業に同行させていただきました。味見させていただいた12年ものの伝統的バルサミコは、今まで知っていたスーパーで買えるバルサミコ酢と全く違って、とても濃く深い味わいでした。年月を感じるというか。全く別物なんだなと。樽の中で熟成され、年に一度、次の樽へと移動し、やっと出来上がった伝統的バルサミコ。ボトリングの様子を見た時は、なんだかとても感動的でした。今までは、スーパーで買える安いバルサミコ酢を煮詰めたりしたことがありましたが、全く違うのよね。本当に。びっくりするくらい。年月は味わいを深くするのだと思いました。バルサミコから、焦らず、じっくり、なんてことを勝手に学んだ気がしています。イタリア、チェコ滞在中、SNSを見る時間が少なくて、なんというか、ストレスが減ってたような気がして。知らなくていい情報や行かなくていい場所に、時間をかけすぎてたのかもな、なんて。改めて、人は人、私は私。なんてことを思ったのでした。毎月試作会に呼んでいただき、お料理などの撮影させていただくのですが、その都度、私まで試食をいただくのです。ありがたや〜。個人的な意見ですが、やっぱりとても美味しいです。本場を知っている方々の作る本気のイタリアンです。学びをやめない、歩みを止めない様は、とても勉強になるし、刺激をいただいています。ありがとうございます。そいうことで、冗談抜きで、みなさまぜひ。

イタリアでのお仕事帰りに、音楽祭開催中のチェコのプラハに寄り道。デザイナーチームに便乗させていただきました。ありがとうございました。そして、許してくれた家族にも感謝。ありがとう。きっとこんな機会がなかったら行くことがないであろう場所でした。公園で演奏する学生たちや、それを聞きながらリズムをとる観客。街のあちこちにある教会では、毎晩演奏会が。そのうちの一つの教会で、弦楽器の五重奏とパイプオルガンの演奏を。教会の響きに感動し、プロの演奏する楽曲に鳥肌がたった。私は吹奏楽をやってたので、演奏したことのある曲もあり、感動も一入。いい時間でした。帰りにデザイナー女史と二人で食べたイタリアンがこの旅で一番美味しかったな。チェコでイタリアンだけどw。途中、体調が悪い時があったりして、ご迷惑をおかけしました。ひとりじゃなくてよかった。ありがとうございました。

今回の海外で個人的に感じたのは、一人は寂しいということ。笑。基本的に移動が一人なんだけど、それでも寂しいと思ったってこと。一人旅は不安と期待が半分ずつで、それも楽しいなって思えてたんだけど、なんか今回は今までと違ったなぁっていう。コロナ禍で移動ができなかった3年で、生活の環境も変わったし、働き方も変わったし。目に見えている部分の変化は、わかっていたつもりでしたが、目に見えない部分も変化していたのかな、なんて。改めて思うのは、今の毎日にとても満足していますよ。「たいせつ」なものがわかったというか。大切な人たちに支えられている毎日なんだなって。あの頃に戻りたいと思うことはないけど、今が続くといいなと思うことは多々。周りにいてくれる皆様に感謝。



帰国して1週間は、もう全然ダメ・・・。眠くて頭がモヤモヤして捗らないのなんのって・・・。歳だね〜。なんて言いたくないけど、でも現実って厳しい。ゆるゆるとお仕事もしつつ、最近になってやと本調子な感じです。遅い・・・バリバリ働く気満々です!お仕事のご依頼、お待ちしております!

そうそう、今年は、写真講座のお仕事をいくつかいただいてまして。これもなかなかできない経験なので、ありがたいです。もう始まってますが、全5回の南区まち歩きとのコラボ講座。春から秋までの講座と、年末の写真展まで。こんな長い期間携わらせていただくことが珍しいので、一回一回、楽しみながら進めたいと思います。すでに満席で、お断りもしているそうで。恐縮です。ご参加の皆様、引き続きよろしくお願いいたします。そして、もう一つは、小学校での写真講座。校長先生から直々にメールをいただき、お話を伺いお受けしました。とても熱心な先生で、学校の周年記念に児童のみなさんの撮影した写真で何か作成したいと。これもなかなかない機会なので、どうしたらお子さんたちに伝わるのか、あれこれ考えながらレジュメを作成しました。普段使わない部分の脳みそをフル回転した感じです。こちらはこれからなので、とても楽しみです。

といった感じで、今年は、撮影だけでなく講座や短めな原稿書きなんかもできたらと思いながらやっています。料理通信社さんのサイトで、郷土料理の記事も書かせていただきました。そちらもぜひ。近いうちにもう一本書かせていただく予定です。乞うご期待。笑。


そして、超最近では、仲のいい親戚が遊びに来てくれて、よく食べ、よく歩き、買い物もしちゃってね。あぁ、お金使ったなぁ。古町界隈で事務所を構えていながら、久しぶりに街を歩きました。関係各所が優しくてありがたく、街で偶然会う知人たちとの挨拶が嬉しくて。やっぱり好きだな、なんて思いました。伯母の面会にも行けたし、お墓参りも行けたし。来てくれたいとこの子とあれこれ話せたのもありがたかったです。親戚内で一番、いろんな話をする相手だな、彼女とは。また来てね。いつでも待ってるよ。


止まっていたらダメ。継続は退化。新しいことをしながら、今も大切にしていきたいと思う5月末日。とはいえ、焦らず、じっくり。本物になりたいなと。そして、思いやりとは相手の不安を減らしてあげることなのかな、なんて思ったりした最近でした。


イタリア、ボローニャ。平日の夕暮れ時。自転車の影がいい感じかなって。どこに行っても生活は続く。ここからがまた新しい毎日。